2010-12-08 (Wed)
寒空
北極からの寒波がヨーロッパ、北米東岸、そして日本付近の三方に広がることを「三波型」と言うのだそうです。目下その三波型が形成され、日本の上空には強い寒気が流れ込んでおり、今朝は各地で冷え込んだとニュースで言っていました。
ヨーロッパでも大寒波に見舞われて、ポーランドでは最低気温がなんと−20℃を記録し、死者が出ているそうですよ。
東京はここ数日、小春日和だったので、ようやく12月らしくなってきたと感じられる今朝。自転車で走っていると、一人のお巡りさんがトランシーバで何やら物々しく話していました。
その傍らには、およそ人とも思えぬような、でも明らかに裸の脚が剥き出しで、車椅子のような乗り物にグッタリと横たわっている人がいました。一瞬死んでいるのかと思ったけれど、お巡りさんが「とりあえず名前を聞かせてくれないかな」と話し掛けていたので、おそらく生きているのでしょう。路上生活者と思われます。きっと寒さで困憊してしまったんだろうな。
用事を済ませ、再びその場所に戻ってみると、救急車が1台停まっていたので、おそらくどこかの医療機関へ運ばれていくようです。
ヨーロッパでの寒波による死者のほとんどは、路上生活者だということも聞き、厳しい冬の寒さは人の命に直結するのだと、今朝の一件を見て変に納得しました。そして、寒さをしのげる住処があるというのは、それだけで幸せなことかも知れないと思うのでした。