2013-06-10 (Mon)
負けず嫌いが滲み出る放送
昨日の「にち10」を聴きながら出勤です。
ゲストコーナーには、サンキュータツオという芸人さん――とは別に、文学修士号を持ち一橋大学の非常勤講師をやられているという日本語の研究者が登場。
学校の勉強が嫌いだった僕ですが、日本語にはわりと関心があるので、この方の話はとても興味深く聞きました。結構「なるほどなぁ」と唸ることが多々あり。
地味にショッキングだったのは、形容詞を丁寧に言う場合、形容詞+「です」という言い回しは、わりと最近の使い方だということ。一昔前は、形容詞(ウ音便)+「ございます」が一般的で、「です」を付けるのは眉をひそめられた表現なんだそうですよ。
「悔しいです!」(by ザブングル加藤)ではなく「悔しゅうございます!」が正解?
パーソナリティの安住氏もまた文学部出身で、言葉を生業にしているアナウンサー。日本語に関しては当然彼にも一家言あるのでしょうよ。
と言うのも、「“ら抜き言葉”など経済効率が高く(短く言える)ニュアンスがより伝わるほうへと、言葉は進化を遂げている」という話をしていたのですが、なぜかその最中に安住アナ、やや唐突に「進化の過程に逆ブレーキ掛かっている現象、知ってます?」と前置きし、「コンビニエンス・ストアなどのアルバイト言葉“一万円からお預かりします”などは、コンプライアンス遵守という観点で、マニュアルでは使うなという風潮になっている」ってことを、少々強引に紹介していましたからね。とにかく何か言いたかったんでしょう。
きっと相当の負けず嫌いなんだろうなぁ。
だってこのほかに、番組オープニングからエンディングまで、得意な地理の地名などをズラズラと並べて、軽く悦に入っていたし。長いカタカナ語を発音する喜びに浸ることが重要なのだそうですよ。なんのこっちゃ。
スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ、アウトストラーダ・デル・ソーレ、コムソモリスク・ナ・アムーレ etc... 最後にはバンコクの正式名称を「寿限無」のように唱えていました。