2012-07-18 (Wed)
被災者の話
10年ほど前に一緒の職場で働いていたK.Mちゃん(当時T.Mちゃん)のお父さんがお亡くなりになって、お通夜に参列してきました。享年65歳。お若いですよね。
場所は埼玉県の春日部。漫画「クレヨンしんちゃん」の舞台・春日部。もうちょっと拓けている所かと思っていたけれど、相当田舎でしたねぇ。
式場は北春日部という駅の近く。1時間も早く着いてしまい、少し涼んでから行こうとコンビニエンス・ストアを探したんですが、駅から1km弱の道には冷房の効いた施設は一つもありませんでしたよ。orz...
でも早く到着したのは、むしろ幸いでした。K.Mちゃんと少しゆっくり話すことができて。
彼女は大船渡市三陸町の出身。実家は海から30mの場所。そう、東日本大震災で家を流されてしまった被災者の一人なのです。
あの時はご家族と連絡が取れず、大変心を痛めたのですが、5日後の3月16日に「家族全員の無事が確認できました」と僕にもメールをくれました。僕、そのメールを見て泣きましたね。
今回亡くなったお父さんは当時すでに患っていて、地震が起こったときは痛い体を押して、真っ先に「高台に逃げろ」と奥さんを促したらしいです。
奥さんは、実はもう少し様子を見ていようと考えていたらしいのですが、お父さんの判断で間一髪助かったそうです。まさに命の恩人。
途中すれ違った方たちは、ほんのわずかの差で津波の犠牲になったのだとか。
東電の寮を無料で提供を受けているので、春日部でのお葬式だったのでした。
あれから1年半、ご家族は地震の時の話をすると、今でもしゅんとするそうです。被災者の暮らしも心の傷も、まだまだ元通りには程遠いんだなぁと考えさせられました。