2010-04-28 (Wed)
煮込んでねーし
某居酒屋チェーンの500円で食べられるランチ。
メニューに「煮込みハンバーグ」と出ていたので、デミグラスソースでグッツグツに煮込まれた物を思い注文をしたのですが、普通にソースが掛けてあるハンバーグでした。
看板に偽りあり! どこが「煮込み」だよ。全然煮込まれてないじゃん? なんで「煮込み」とか付けちゃったわけ? そのほうがコジャレてるから?
コジャレてるって言えば、「手ごねハンバーグ」とか謳っているお店があるじゃないですか。
たしかにそう書いてあると、何か雰囲気が出ますよね。
でも・・・ちょっと待って。じゃあ、手でこねなきゃ何でこねるの?って話でしょうよ。機械? 機械ごね? 木べら? 木べらごね? 「うちは業務用の既製品は使ってないよ。そこらの安ファミレスと一緒にしないで」とでも言いたいのだろうけど。
手でこねると、どんだけありがたいの? 下手な料理人が雑にこねるくらいだったら、機械のほうが均一で滑らかに仕上がるってことはないの? 粗くこねたほうが美味しい? そんなバカな・・・。
こういった客を惹きつけるための作為的な修飾語って、考えたらほかにもありました。
「本格的」とか「こだわり」とか「手作り」とか。“こだわりシェフの本格手作りカレー”なんて、ありそう。チョーありそう。
でもさ・・・手作りじゃなきゃ何なの。本格的じゃなきゃ平凡ってこと?
そもそも「こだわる」という言葉は、「些細なことに気持ちがとらわれる」というネガティブな意味なんですってよ。これ、松尾貴史の受け売りなんですけどね。
料理の世界では「◯◯産の肉しか使わねーよ」みたいなことなんだろうけど、要するに“頑固ちゃん”だってことじゃんね? 別にそんなにこだわらなくても・・・。
つまりは黙って味で勝負しろってことさ。とは言え、店に客を付けるためには、コジャレた修飾語も必要なのかな。でも煮込んでもいないのに「煮込み」って、嘘はいけません。