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かれこれ7〜8年前に付き合っていた人に、横顔がそっくりな人を見かけたんですよ。正確には斜め後ろ顔。と言うか、ほとんど後ろ姿。だけど、本人に間違いない。

ハッとして、僕はその人から目を逸らせなくなってしまいました。
未練とか、そういうのは全然なくて、ただただ懐かしかったから。
彼女との楽しかったこと、楽しくなかったことがあれこれ蘇ってきました。走馬燈ってわけじゃなく、ジワジワと。

その人は一心にアロマキャンドルのコーナーを眺め、なかなかこちらを向いてくれません。僕はその間、じっとその様子を見つめていました。怖いですね。

思い切って声を掛けようか、それともこのまま黙って立ち去ろうか。
今さら、彼女と何を話す？ たぶん、「久しぶり。元気だった？」とか、その程度。だったらわざわざ声を掛けなくてもいいんじゃないか？

そんな葛藤をすること約5分。（と、自分では思う）
ついに、その人がこちらを向きました。

･････別人でした。しかも全然似てなかった。
なんか、ホッとしたようなガッカリしたような。新宿のとある雑貨屋での出来事です。