2008-09-30 (Tue)
美味し糧の後に襲ってきたものは
昼休みにフラリと入った北海道系のラーメン屋。久々に当たりでした★★
味噌オロチョンという辛いスープのラーメンを注文しました。この“オロチョン”という言葉は、北海道系のラーメン屋でたまに目にするけど、どういう意味だかは知らなくて、帰ってから調べてみました。
元々は“オロチョン族”という民族の名前があり、そこから“北方民族”を指す言葉として使われていたそうです。そしてその名残から、北海道網走市で行われる祭りが“オロチョンの火祭り”と命名され、赤く染まった辛いスープがその火祭りを連想させることから、オロチョンラーメンという名前が付いたのだとか。意外と複雑ですね。
僕がよく行く渋谷の店にもオロチョンラーメンがあります。時々やけに食べたくなって、わざわざ足を運んだりもするのだけれど、最近ちょっと質が落ちたって言うか、モヤシが少なかったり、味が決まってなかったりすることがあるんですよ。
で、今日入った府中のお店は何が当たりかと言うと、渋谷の店に負けるとも劣らない美味しさで、なおかつ仕事が丁寧なの。モヤシはガッツリ入っているし、薬味のネギもシャキシャキとして、しかもこんもり盛られている。オヤジさんが一人で作ってるんだけど、スープの味見も怠っていなかったし、とにかく丁寧さが伝わってきて、味も雰囲気も大満足でした。
なんてね、美味しかったごはんの話とかこうして日記に書くわけじゃないですか。
でもさ、今日ふと思っちゃったのよね。「ああ僕、もうずっと誰かと食事をしていないな」と。もちろん実家に帰ったときや飲み会だってあるから、完全にいつも一人ってわけじゃないけれど、基本は常に一人。朝飯も一人。昼飯も一人。夜飯も一人。誰に気を遣うことなく食べる気楽な食事は、それはそれで悪くはないけど、それにどっぷり慣れてしまうのは恐ろしい気がします。誰かと「美味しいね」と言いながら食事をしなくちゃいけないんだと思うんですよ。
美味しい物をいただく幸福は、同時に一人を噛みしめるという虚無感をもたらしてくれました。