2007-10-06 (Sat)
芸術の秋ゆえに
某有名SNSで知り合った人(ネット上だけの)が演劇公演にスタッフとして参加していると聞き、ちょっと興味があったので、本人にも知らせずに急遽観に行くことにしました。
場所は高円寺。降り立ったことのない駅です。杉並区と言えばラーメンでしょ! と思い、開演が2:00pmからなので、まずは旨そうなラーメン屋探し。
とりあえずグルメ情報に詳しいN.Kさんにメールで聞いてみました。そしたら旦那のほうが詳しくて、お薦めの店は北口にあるらしい。しかし僕がいるのは南口。
仕方なくそこは諦めて歩いていると、“豚骨醤油らーめん”と銘打った小綺麗なお店を発見。入って食券を買って、スタンプカードをもらいました。見るとその店は、都内に5〜6店舗あるチェーン店で、しかも世田谷にも「百麺」という名の店があります。そして僕はその店で何度か食ったことがあった・・・。せっかく高円寺まで来たんだから、食ったことのないラーメンが良かったなぁ。美味しかったからいいですけどね。
さて、明石スタジオに到着。驚いたのは劇場の狭さ。劇場と言うより芝居小屋。客席は長椅子が何列か置かれていて、「お詰め合わせの上、お座りください」状態。今まで劇団四季とか東宝しか観たことがなく、どんなに小さな劇場でも、最低限座席は各々仕切られていたので、軽くカルチャーショックでしたよ。僕は座高が高いので、いちばん後ろを広めに陣取りました。
“WILSON一家”という劇団公演で、《ミランダ あるいは、マイ・ランド》という演目。正直、そんなに期待はしていなかったのですが、とても見応えのある芝居でした。
それは本がしっかりしていたからだと思います。ミステリー調に仕立ててあり、過去と現在を交錯しながら、観客には予想もつかないような世界へと誘う。それがただ荒唐無稽な世界ではなく、現実に起こり得るんじゃないかと錯覚してしまいそうな世界。
役者陣も誰一人流れを止めることなく、物語の世界に溶け込んでいました。ひどく傾斜のある八百屋舞台と、満月が描かれた背景幕だけ。あまり衒ったところのないシンプルな演出も好感が持てました。