帰りの電車の中で、向かいに座っていた年増の女性の会話。
「わたし、こないだケーキバイキングで15個もいっちゃったぁ」
「えー、そんなの余裕のよっちゃんでしょ」
このやりとり、ケーキ15個食らう年増女もどうかと思うが、僕が気になったのはそのあと。
余裕のよっちゃん!?
15個が余裕のよっちゃんなのも驚いたが、それよりも「余裕のよっちゃんって言わないよなぁ、いまどき」と思って。少なくとも僕は、ここ10年は使った試しがないと思う。余裕のよっちゃんって・・・世間的には使わなくもないのか。
それで思い出したんだけど、職場のくたびれオヤジが使う言い回しで許せないのがある。人のことを「おーい、◯◯選手」って呼ぶやつ。いや、何の選手でもないですから。普通に「◯◯さん」って呼べないのかね? 本気でシカトしようかと思うよ。
そんな風に年配の使う半分死語もどうかと思うが、逆に若者(主に十代)が使う言葉で、オジサンがどうしても受け入れられないのがある。それは「オナ中」「オナクラ」「オナ専」。何だかもうね、卑猥な響きにしか聞こえないよ。「オ◯ニーの最中」「オ◯ニー・クラブ」「オ◯ニー専門」としか変換されないんだもの。
言葉は生物。鮮度がいいうちに使えば粋だけど、時機を逸するとこれほど野暮ったいことはない。「オナ中」だっていつかは「余裕のよっちゃん」や「◯◯選手」のように扱われることだろう。だからこそ、きちんとした日本語を身に付けた上で、会話のアクセント程度に、上手に流行りを取り入れたいもの。