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アナライズ・ミー

Analyze This

1999 / アメリカ
監督
Harold Ramis
出演
Robert De Niro
Billy Crystal
Lisa Kudrow
Chazz Palminteri
Joe Viterelli
Richard Castellano
Leo Rossi
Ira Wheeler
Bill Macy

ニューヨーク。冷酷非情なマフィアのボス、ポール・ヴィッティ(ロバート・デ・ニーロ)は、近頃原因不明の動悸や息苦しさに悩まされていた。医者に「原因は精神的なもの」と言われ、部下のジェリー(ジョー・ヴィテレッリ)の紹介で、精神分析医ベン・ソボル(ビリー・クリスタル)のもとを訪れる。じきに結婚を控え、ましてマフィアなどと関わり合いたくないベンだったが、ポールのほうも2週間後にあるマフィアのボスたちが集まる会合までに、弱気な自分を治したいと必死。かくして成り行きでセラピーが始まるのだが――

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ロバート・デ・ニーロがとにかく面白かった。これまで何度も演じているマフィア役を逆手にとって、自らをパロディにしてしまうところが、この映画の最大のチャーム・ポイント。
凄味を見せるのはもちろんのことだが、次の瞬間、涙をハラハラ流しながら大泣きするのだからたまらない。それをまたサラリとやってのけるデ・ニーロの芝居の振り幅。彼がメソメソするシーンこそが、最大の見せ場と言ってもいい。

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コメディ映画としては、笑いが随所にちりばめられているのだが、マフィアのボスと精神分析医との心の交流という側面は、もう少し掘り下げても良かったのではなかろうか。
ヴィッティの心の闇は“父親”が鍵となるのだが、それをソボルの夢から直感する辺り、とても違和感を覚える。そのことについて二人が話し合う際も、ソボル医師が父親に対するコンプレックスを持っていることをヴィッティに見抜かれるのだけれど、このエピソードはそこで尻切れトンボだったりする。
ヴィッティとソボルの心の距離が近づいていく過程が、もう少し丁寧に描かれていると、ハート・ウォーミングな部分がもっと膨らんだ気がする。

デ・ニーロとビリー・クリスタルの芸に頼る部分は多かったが、僕は何だかんだで結構笑わせてもらった。マフィアの映画なので人が殺されるシーンも出てくるが、罪深き罪のない映画。

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