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2000-11-06 (Mon)

感動の一曲

高校生の頃から、僕は密かにミュージカルが大好きでした。

ミュージカルと聞くと、唐突に歌い出したり、踊り出したりというあの様式に拒否反応を示す人も多いと思います。僕もたしかに、初めて映画の《ウェスト・サイド物語》を観た時は、冒頭に出てくるジェット団とシャーク団の喧嘩のシーンにすごく戸惑ったのも事実です。だって、喧嘩の最中にクルッとターンしちゃったりするんだもの・・・。
僕の場合、ミュージカル・ナンバーの素晴らしさに感動したのがきっかけでしたね。
僕が高校生だった今から10年ほど前、バンド・ブームとやらが到来して、日本の歌謡曲が多様化していく中で、僕は音楽に対して興味をなくしている時でした。そして、そんな時に聴いたのがNHKの紅白歌合戦で島田歌穂が歌ったロンドン・ミュージカル《レ・ミゼラブル》のナンバー『オン・マイ・オウン』。それまで聴いていた歌謡曲とはまったく別次元の、そのドラマティックな旋律に一発で射貫かれました。

僕が今までに経験したうちで、震えるほどの感動を覚えたのが、劇団四季の志村幸美が歌った『メモリー』(もちろん、言わずと知れた《キャッツ》のナンバー)。
劇場中が全神経を彼女の声に集中させ、彼女自身も全身全霊をこの1曲に込めていて、それはまさに“天上の音楽”と言っても言い過ぎではないでしょう。(数年後に志村さんの夭逝のニュースを聞いたときは、ショックで頭が真っ白になりました。二度と生の歌声が聴けないとは・・・)

生の舞台ではないけれど、ディズニー映画《ノートルダムの鐘》で、主人公のカジモドが歌った『僕の願い(Out there)』というナンバーも最高に素晴らしかったですね。
聴き終わった瞬間、思わず立ち上がって、スクリーンに向かって拍手をしたかったほど。(←してませんが) オリジナルのトム・ハルスも良かったですけど、日本語吹替版の石丸幹二はさらに良かった。もともと東京芸大で声楽の勉強をしていただけに声量は抜群で、なおかつキャラクターにマッチした声が圧倒的。映像もシチュエーションも良いので、感動が倍増しますよ。
これはビデオでも観られるので、ぜひご覧になって欲しいですね。

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