ワイアット・アープ
Wyatt Earp
- 1994 / アメリカ
- 監督
- Lawrence Kasdan
- 出演
- Kevin Costner
- Dennis Quaid
- David Andrews
- Linden Ashby
- Jeff Fahey
- Joanna Going
- Mark Harmon
- Michael Madsen
- Catherine O'Hara
- Mare Winningham
- Gene Hackman
19世紀、アイオワ。厳格な父ニコラス(ジーン・ハックマン)に家族の絆の大切さ、始めた仕事を貫徹すること、喧嘩の仕方などを教え込まれて成長したワイアット・アープ(ケヴィン・コスナー)。法律を学び、結婚も果たすが、妻が腸チフスで夭逝。酒浸りの日々を過ごしていたが、馬泥棒で捕まったところを父に救ってもらい、酒を断ち心を入れ替える。やがてダッジ・シティで保安官となり、肺病持ちのドク・ホリデイ(デニス・クエイド)と知り合い親友となる。ワイアットは、兄弟たちやドクとアリゾナ州トゥームストーンに移り住むが、クラントンやマクローリー一家と敵対し、ついに決闘することになる――
往年の西部劇でお馴染みの実在の保安官ワイアット・アープ。彼の半生を描いた物語だ。3時間を超える大作になったのは、アープの生い立ちをたくさんのエピソードで追ったためだが、非常に退屈な仕上がりになっている。
映画の冒頭、OK牧場に向かうアープ兄弟が映し出され、当然ここが最大の山場になるはずと思いきや、そこまでがどうしようもなく長い。肝心の決闘シーンは「え?これだけ?」と思うほど迫力がなく、その後日談がまた長い。見る側としては、クライマックスに向けて話を盛り上げ、テンポ良く潔く終わってくれるのを期待したのだが、焦点をズラされ、ひたすらエピソードの羅列が続くのだ。しかも、人物の心理を細かく描写するでもなく、それぞれのシークエンスは細切れだったりするので、映画に入り込めないまま時間ばかりが無駄に過ぎた感じ。
主演のケヴィン・コスナーは製作にも名を連ねている。なかなか魅力的なアープではあったけれど、この役でラジー賞の主演男優賞を受けている。史実に近いというので、人物伝として見れば良いのかな。長いけどね。