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オオカミの誘惑

Romance of Their Own (True Romance) / 늑대의 유혹

2004 / 韓国
監督
김태균 (Kim Tae-gyun)
出演
조한선 (Jo Han-seon)
강동원 (Kang Dong-won)
이청아 (Lee Chung-ah)
정다혜 (Jung Da-hye)
이천희 (Lee Chun-hee)
이지희 (Lee Ji-hee)
송채민 (Song Chae-min)

チョン・ハンギョン(イ・チョンア)は、一緒に暮らしていた父が他界し、ソウルで再婚した母の一家と暮らすために上京した。
想い続けていた恋人にフラれ、バスの中で一人泣いていたハンギョンに声を掛けてきた不良高校生のパン・ヘウォン(チョ・ハンソン)は、いたいけな彼女が気になる。一方、街で喧嘩をしていた隣の高校のチョン・テソン(カン・ドンウォン)は、ハンギョンに出会った途端に“姉さん”と慕い、猛烈なアプローチをしてくる。ヘウォンもハンギョンを好きになり、激しい恋の鞘当てが始まる。
ある日、テソンの家に行ったハンギョンは、机の上に飾られた写真を見て、彼が隠していた秘密を知るのだが――

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原作は少女漫画か何かと思うところだが、クィヨニという18歳の女の子がインターネットに連載した同名の青春恋愛小説の映画化。
どこにでもいる普通の、いやむしろ標準よりやや冴えない女の子が、二人のイケメンに言い寄られるとは、さながら少女漫画の世界。日本ならせいぜいテレビドラマにしかならなそうな題材を、1本の映画作品にしてしまうのだから恐るべし。
でもこれが上質に仕上がっていた。ドラマの流れがスムーズだし、見せ場や盛り上げ方も心得ていて、退屈させない。エンディングでは涙必至の韓国クオリティ。オープニングだけがえらくスタイリッシュなところに違和感もあるが、キム・テギュン監督のエンターテインの感覚はなかなかのもの。

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主演の三人は好演だった。イ・チョンアはやたらと泣き虫なのだが、ボソボソッとした喋り方が可愛らしく、今後地味じゃない役も見てみたい。チョ・ハンソンは難を言うと高校生には見えないが、男気のある役が似合っていた。カン・ドンウォンもスラリとした二枚目で、母性本能をくすぐる魅力を持っている。
韓国語では日常的に年上の親しい女性を男性が“姉さん”と呼ぶのが、外国人にはわかりにくい物語のミソだ。日本で“姐さん”って言ったら、なんか極道っぽいしね。

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