バックマン家の人々
Parenthood
- 1989 / アメリカ
- 監督
- Ron Howard
- 出演
- Steve Martin
- Mary Steenburgen
- Dianne Wiest
- Jason Robards
- Rick Moranis
- Tom Hulce
- Martha Plimpton
- Keanu Reeves
- Harley Kozak
- Leaf Phoenix
- Jasen Fisher
- Eileen Ryan
- Helen Shaw
ギル・バックマン(スティーヴ・マーティン)は、父フランク(ジェイソン・ロバーズ)の愛情を感じたことがない。
自分は家庭を大切にしようと決意するが、目下、息子ケビン(ジェイセン・フィッシャー)は情緒不安定で問題児扱いされ、自身も職場で昇進のために奮闘中。妹スーザン(ハーレイ・コザック)は娘の教育方法をめぐって夫ネイサン(リック・モラニス)とギクシャク。姉のヘレン(ダイアン・ウィースト)は夫と離婚し、勉強より恋愛にうつつを抜かす娘ジュリー(マーサ・プリンプトン)と思春期の息子ゲリー(リーフ・フェニックス)に手を焼いている。
バックマン家の人々は、親としてどうあるべきかを模索するのだった――
コメディ・タッチの家族群像劇。登場人物は多いのだが、淀みなく物語が進んでいくところが、さり気なく実に巧い。一人一人のキャラクターがきちんと書き込まれていて、演じる俳優も役どころを抑えているからだろう。
スティーヴ・マーティンのハマリっぷりは満点。下ネタギャグはちょっと赤面だが。
良いシーンがいくつもあるのだけれど、まずはギルがカウボーイの大道芸人に扮装して、子供の誕生パーティーを盛り上げるシーン。それと、折り合いの悪い父フランクから、弟ラリー(トム・ハルス)の放蕩ぶりについて相談を受けるシーン。子供がいくつになっても親は親なのだ。病気になって心配させるおまえが憎かった、なんて泣かせるではないか。
そして、ヘレンが娘婿トッド(キアヌー・リーヴス)に言う台詞。“You're very important because you're gonna be the father of my grandchild.(あんたは大事な人よ、だって私の孫の父親になるんだから)” それからネイサンが家出した妻に向かって歌うカーペンターズの『遙かなる影』も。挙げだしたらキリないか。