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17歳のカルテ

Girl, Interrupted

1999 / アメリカ
監督
James Mangold
出演
Winona Ryder
Angelina Jolie
Clea DuVall
Brittany Murphy
Elisabeth Moss
Jared Leto
Vanessa Redgrave
Whoopi Goldberg

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1967年、アスピリンとアルコールを大量摂取したスザンナ(ウィノナ・ライダー)が病院に担ぎ込まれる。自殺するつもりではなかったが、医者の薦めに従って精神療養施設クレイムアに入院することにした。そこには自分と同世代の、心に何らかの病を抱える患者がいて、はじめは戸惑うスザンナだったが、いつしか彼女たちに友情を感じるようになった。入院生活が一年を迎えようとする頃、患者たちのリーダー格リサ(アンジェリーナ・ジョリー)に誘われ、病棟を脱走する。元患者のデイジー(ブリタニー・マーフィ)の家を訪ね、一晩泊めてもらう二人。そこで事件が起きてしまう――

主人公には常に得体の知れない鬱胸が立ち込めている。精神科医の診断は境界性人格障害。
心の病を題材にすると、大抵は原因を追究し解決していくものだが、確固たる理由は明らかにされず、ただ精神が不安定な女の子とその周りで起こるエピソードを、彼女の視点で描いていく。病気がどうと言うより、精神病院という特殊な環境で過ごした青春の一時期を切り取った映画だ。
原題は“(思考などを)中断された、遮られた女の子”という感じだろうか。

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原作はスザンナ・ケイセンの回想録「思春期病棟の少女たち」で、映画化の企画の段階から、主演のウィノナ・ライダーは作品に入れ込み、製作総指揮にも名を連ねている。撮影当時は27、8歳だと思うが、ティーンエイジャーに見えるのにはビックリだ。
アカデミー助演女優賞を受賞したアンジェリーナ・ジョリーは、人の心に踏み入ってくるエキセントリックな女の子を大熱演。スザンナが慕う人間的な魅力もきちんと醸していた。
ウーピー・ゴールドバーグやほかの患者たちは、総じて魅力薄。

全体的に鬱蒼としていて、僕にはキツい作品だった。嫌な余韻を残すわけではないが、落ち込んでる時に見たら余計に落ち込みそうだ。
ところで邦題の“17歳”って何? たしかヒロインは18歳だよね?

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