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トーチソング・トリロジー

Torch Song Trilogy

1988 / アメリカ
監督
Paul Bogart
出演
Harvey Fierstein
Anne Bancroft
Matthew Broderick
Brian Kerwin
Karen Young
Eddie Castrodad
Ken Page

主演のハーヴェイ・ファイアスティンが書き下ろし、1982年にはブロードウェイでも上演された戯曲の映画化。トリロジーとは三部作ということで、もともとは独立した3本の芝居を三幕構成に仕立てたのだとか。

1971年、ニューヨーク。ショー・パブで女装してトーチソング(=失恋歌)を歌うアーノルド(ハーヴェイ・ファイアスティン)は、教師のエド(ブライアン・カーウィン)と出会い恋に落ちる。ところがバイ・セクシュアルのエドに、女性の恋人ローレル(カレン・ヤング)が現れ破局。

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すっかり恋に臆病になったアーノルドだったが、積極的にアプローチしてくるアラン(マシュー・ブロデリック)という青年と出会い、二人は一緒に暮らし始める。養子を貰い結婚しようと決めた矢先、アランは町のチンピラたちに殴られ死んでしまう。

1980年。アーノルドは養子デヴィッド(エディ・キャストロダッド)と暮らしていた。そこに未亡人となった母親(アン・バンクロフト)がやって来る。昔から折り合いが悪く、何かと口論になるのだが――

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ファイアスティンの自伝的要素が多分に盛り込まれているらしく、とりわけ感じたのは、ゲイであることの強い主張。母親の台詞からも窺えるのだが、それが受け入れられない者からするとツラいだろうということだ。ホモ・セクシュアルは性的志向であって、イコール彼らのアイデンティティの全部ではない。だから、聞いてもいないのにカミング・アウトしてくれなくて良いのではないか。無論、ゲイである自分を丸ごと理解し、愛と尊敬を注いで欲しいと願うアーノルドの気持ちは痛いくらいに伝わる。
ここが母親と息子の隔たりであり対立点であり、映画のクライマックスとなる。

重たい物語を、ファイアスティンのだみ声とウィットが軽やかにする。取り巻きがみんな素敵で、最後には家族にも友達にも恵まれた幸福な主人公に見えてきた。

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