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おばあちゃんの家

The Way Home / 집으로...

2002 / 韓国
監督
이정향 (Lee Jeong-hyang)
出演
김을분 (Kim Eul-bun)
유승호 (Yu Seung-ho)
동효희 (Dong Hyo-hee)
민경훈 (Min Gyeong-hun)
임은경 (Im Eun-gyeong)

少年と老婆の交流を描いた、上映時間87分の小品ながら、なかなかの佳作。

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7歳のハン・サンウ(ユ・スンホ)は母親(トン・ヒョヒ)と二人暮らし。母親が仕事を見つけるまでの2ヶ月間、田舎の祖母の家に預けられるためにソウルからやって来た。初めて会うおばあちゃん(キム・ウルブン)は言葉が話せず、読み書きもできない。サンウはおばあちゃんをバカにし、不自由な田舎暮らしへの不満でやりたい放題。けれど、サンウの望みにできる限り応えようとする祖母の姿に、少しずつ心を開くようになる。そんな矢先、ソウルから母親が迎えに来るのだった――

腰は曲がり、顔もしわくちゃのおばあちゃんをサンウは野蛮で汚らしいとさえ思う。もうホント、見ていて不愉快になるほどわがままで、映画もそんな彼のクソガキぶりを敢えて強調する。核家族で都会育ちってのが、まるで僕自身を見ているようで、余計に不愉快だったんだろうな、たぶん。

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序盤はサンウの身勝手に振り回されるおばあちゃんが哀れで、ひたすら苦々しいのだが、彼女にとってどんなクソガキでも孫は孫。字幕では“バカ”と訳してあったが、実は韓国語特有のかなりキツい表現で罵る孫を、少し寂しげに見つめる。でも決して叱ったりはせず、ただ苦手にしている針に糸を通す作業だけはサンウにやってもらうおばあちゃん。コミュニケーションはそんな些細なことから始まるが、それがラストの感動へとつながる。祖母の深い愛情に気づいた時、サンウは大泣きしてしまう。ズルいね、子供って。そしてその可愛くも精一杯の恩返しにホロリとさせられるのだ。

出演者は、ユ・スンホくん以外はほとんどが素人だそうで、おばあちゃん役のキム・ウルブンは出演はおろか、映画を見たことさえなかったのだとか。笑顔こそ見せないが、僕には想像もつかない時間を歩んできた歴史が、その顔には刻まれている。

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