グリーン・デスティニー
Crouching Tiger, Hidden Dragon / 臥虎藏龍
- 2000 / 中国、アメリカ
- 監督
- 李安 (Ang Lee)
- 出演
- 周潤發 (Chow Yun-fat)
- 楊紫瓊 (Michelle Yeoh)
- 章子怡 (Zhang Ziyi)
- 張震 (Chang Chen)
- 郎雄 (Lung Sihung)
- 鄭佩佩 (Cheng Pei-pei)
中国圏に武侠片というジャンルがある。日本の時代劇、チャンバラに当たるもの。上海の作家ワン・ドウルーの武侠小説を、台湾出身のアン・リーが娯楽性たっぷりに映画化。カンヌや米アカデミーで高い評価を受けた。
19世紀初めの中国。碧名剣(=グリーン・デスティニー)の使い手リー・ムーバイ(チョウ・ユンファ)は、かつてジェイド・フォックスに師匠を毒殺され、その仇がとれぬまま、戦いの日々と決別しようと愛剣を北京に住むティエ(ラン・シャン)に献上する。剣を届けたユー・シューリン(ミシェル・ヨー)は、ムーバイと同志の女剣士。ティエの屋敷で居合わせた貴族の娘イェン(チャン・ツィイー)は、じき結婚が決まっていたが、そのことを悲嘆していた。その晩、何者かが碧名剣を盗み出し、その場にはジェイド・フォックスの影が。北京に着き知らせを受けたムーバイは、再び戦いの場へと戻ることになる。
物語はムーバイのジェイド・フォックスへの復讐を軸に、自由を求めるイェンの野心やジェイド・フォックスとの師弟関係、盗賊ローとイェンのロマンス、シューリンとムーバイの秘められた恋などが絡む。特にイェンの気ままぶりが話の推進力となり、ラストは悲しい結末を迎える。
ズバリ見どころはアクション・シーン。それもワイヤーを使った超人的な動きで、剣士たちがふわりと宙を舞い、水の上を歩く。そういうものだと割り切って見るしかないのだが、昔の中国だったらさもあらんなどと思えてくる。とにかく画期的なワイヤーワークと言うほかない。出演者もずいぶん武術の特訓をしたようで、動きが実に決まっている。
主役4人が揃って美形。チョウ・ユンファとミシェル・ヨーがお茶を飲む場面の美しかったこと。チャン・ツィイーはヤバいくらい可愛かったし、チャン・チェンはずいぶん色っぽくなった。こういう劇画調の作品はやっぱり出演者が美しくないと。