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コールド マウンテン

Cold Mountain

2003 / アメリカ
監督
Anthony Minghella
出演
Jude Law
Nicole Kidman
Renée Zellweger
Donald Sutherland
Natalie Portman
Brendan Gleeson
Kathy Baker
Ray Winstone

1997年の全米図書賞を受賞したチャールズ・フレイジャー著の同名小説を映画化。南北戦争末期を舞台に展開する愛の物語だ。

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1864年、ヴァージニアの戦場で南軍兵士として闘っていたW・P・インマン(ジュード・ロウ)は、瀕死の重傷を負い病院に収容される。彼には、故郷ノースカロライナのコールドマウンテンで帰りを待ってくれている恋人エイダ・モンロー(ニコール・キッドマン)がいた。ようやく傷が回復してきたインマンは、ある朝、故郷に向かい軍から脱走する。一方、エイダは牧師の父を突然亡くし、食べる物にも事欠く有り様。そこへ手伝いにやって来たのがルビー・シューズ(レネー・ゼルウィガー)。二人で畑を切り拓くうち、次第に友情を育んでいく。脱走兵を追う義勇軍や北軍の兵士に遭遇し、幾度も窮地に立たされながら、辛くも生き延びるインマン。目指す故郷はもうすぐそこだった――

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明快で解りやすい映画だった。悲惨な戦争の中で心の支えとなるのは愛する者の存在。それをスケール感たっぷりに見せてくれるのだが、僕は作品の要となる二人のラブ・ストーリーに物足りなさを覚えた。あの程度で良いのか?数えるほどしか会話をしたこともなく、出征間際に交わしたキスにそれほど大きな意味があったとは。それが証拠に、道程で救ってくれたセーラ(ナタリー・ポートマン)に添い寝してほしいと願い出られ、好きな人がいるとか言ってしまう始末。まったくジェントルマンぶりが鼻に付く。抱いちゃえよ。

戦争映画としては見応えがあって、残酷なことを平気でやってのける男たちの精神状態に恐怖が募る。少し長いが劇中のルビーの台詞を引用する。“They call this war a cloud over the land, but they made the weather, and then they stand in the rain and say "Shit, it's rainin'."(戦争って雨を自分で降らしておいて「大変だ、雨が降ってきた」と)”――戦争の開始に湧く若者たちが悲しい。

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