ユー・ガット・メール
You've Got Mail
- 1998 / アメリカ
- 監督
- Nora Ephron
- 出演
- Tom Hanks
- Meg Ryan
- Parker Posey
- Jean Stapleton
- Dave Chappelle
- Steve Zahn
- Dabney Coleman
- Greg Kinnear
《めぐり逢えたら》のトム・ハンクスとメグ・ライアンのコンビ。
監督、脚本も同じノーラ・エフロン。
ジョー(トム・ハンクス)とキャスリーン(メグ・ライアン)は、“NY152”と“ショップガール”というスクリーンネームで、互いの顔も知らぬままEメール交換をしている。キャスリーンは小さな本屋を経営していたが、近くに大型書店が進出。その経営者の御曹司ジョーとパーティーで鉢合わせし、商売敵の二人は悪印象。やがてキャスリーンの店は閉店を余儀なくされる。
彼女が“ショップガール”と知ったジョーは、素性を明かさずにアプローチを図り、次第にいがみ合いも消える。メールに誠実さを感じお互いを大切に思う二人が、ついに対面してみると――
いがみ合う二人が最後には結ばれるお話なら、古今東西掃いて捨てるほどある。Eメールは単なるアクセントに過ぎず、正直ラブ・ストーリー自体が大して面白くない。たしかにオンラインとオフラインのギャップはそれなりに楽しいのだが、やはり設定がどうにも嘘くさい。
それにラストが良くない。“I wanted it to be you.(あなたでよかった)”って・・・。母親の忘れ形見を手放さざるを得なくした張本人を易々と許して「あなたでよかった」だなんて、どこから出てくるんだか。終盤ジョーが仕掛ける作戦の効果も意図不明で、結末はずいぶんとお手盛り。
話は逸れるのだが、小さな個人経営店は大資本に淘汰されて当然っていう資本主義の横暴が、映画の中で完全にまかり通っているというのが、何ともマイナスポイント。
とは言え、この映画をきっかけにインターネットを始めた人も多いはず。何を隠そう僕も顔の知らない人とEメール交換をしたことがあるので、メールをチェックするドキドキ感はよくわかる。
主演の二人は知名度が上がった分、若さがなくなった。ときめきが薄いと感じるのもしようがない。