トゥルーマン・ショー
The Truman Show
- 1998 / アメリカ
- 監督
- Peter Weir
- 出演
- Jim Carrey
- Laura Linney
- Noah Emmerich
- Natascha McElhone
- Holland Taylor
- Ed Harris
友人や妻、母親に囲まれ平凡な暮らしを送るトゥルーマン(ジム・キャリー)は、ある日、自分の身の回りで奇妙なことが起こることに気づく。
なんと実は、彼の24時間の生活は常にテレビで全世界に中継されていて、すべてがテレビ局が仕込んだセットやエキストラなのだ。生まれた時からそうとは知らずに育ってきたトゥルーマンだったが、次々に起こる不自然な出来事に疑心を抱き、ついに育った島から出て外の世界を見ようと決意するのだった――
設定がいかにもユニーク。スケールの超でかいどっきりカメラみたいな、そんな感じ。他人の人生を覗き見するなんてひどく悪趣味だけど、きっと誰しも興味あるんじゃなかろうか。
ただ映画はもうひとつ掘り下げが足りない。出だし30分ほどでトゥルーマンは疑いを抱き始めるんだけれど、それを取り繕おうとする過程でもっともっとハジけても良かったのに。
番組プロデューサー(エド・ハリス)にしても、とことんビジネスに徹するでもなく、中途半端に親心みたいなものが見え隠れして、それがトゥルーマンが海原に出てからの展開に破綻を来す。結局彼をどうしたいの?って感じで煮え切らないのだ。
ジム・キャリーのよく動く表情も映画の中の視聴者という視点で見れば、お誂え向きの主人公ではあるけれど、やはり少し灰汁が強くて、僕は好きではない。“In case I don't see ya, good afternoon, good evening and good night.(会えない時のために「今日は」と「今晩は」も)” ・・・何だかね。彼やっぱ、くどいよね。
それはともかく、もし自分の生活が24時間誰かに覗き見されてたら・・・と思うと、背筋がゾッとする。あんなことやこんなことしてる時はどうなっちゃうわけ? いやーん!