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バックドラフト

Backdraft

1991 / アメリカ
監督
Ron Howard
出演
Kurt Russell
William Baldwin
Robert De Niro
Donald Sutherland
Jennifer Jason Leigh
Scott Glenn
Rebecca De Mornay
Jason Gedrick
J.T. Walsh

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クレジットのトップはカート・ラッセルだが、ストーリーの軸はウィリアム・ボールドウィン演じる消防士が成長していく話。大ヒット映画だが、評判ほど涙腺を刺激してくれなかったので、僕の評価はちと辛め。

幼い時に、消防士の父親を目の前で亡くしたブライアン(ウィリアム・ボールドウィン)。成人し職を転々としていたが、ついには父と同じ消防士となる。やはり消防士の兄スティーブン(カート・ラッセル)が隊長を務めるシカゴ消防局17小隊に配属されるが、優秀な兄に引け目を感じ、現場を離れ、火炎調査官リムゲール(ロバート・デ・ニーロ)のもとで連続放火事件を調べることになる。事件に共通していたのは“バックドラフト現象”と市議会議員スウェイザク(J・T・ウォルシュ)の存在。とうとう犯人を突き止めたブライアンだが、意外にもそれは身近にいたのだった――

で、結局誰が悪者だったの? どうやらスウェイザクなんだけど、じゃあ、火事は何だったの? スティーブンが死を賭して守ったものは何? ・・・と、ミステリーの片づけ方が雑なのが大きな欠点。ブライアンとスティーブンの確執も今ひとつ理由がわからず、最後に和解するシーンが引き立たないのだ。

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作品の見どころは、見てるこっちまで火傷しそうな「火」だ。デ・ニーロの台詞を引用すれば、“It's a living thing.(火は生き物だ)”という炎。それがこれでもかとばかりに燃え上がる。薬品工場でドラム缶がズドンズドン吹き上がる様は迫力満点で、まさにハリウッドの面目躍如。ストーリーに不足を感じても映像でごまかされちゃいそう。

“バックドラフト現象”とは、気密状態の室内で炎が酸素を使い果たし、一見火災が収まったように見えるが、ガスが充満した状態のところに酸素が入り、爆発を引き起こす現象を指す消防用語だそうだ。

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