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2010-11-20 (Sat)

良さがわかる

ネプチューンが司会の新番組「奇跡ゲッター ブットバース!」をちょこっと見ていたら、リン・ユーチュンという台湾人の青年が出演していました。台湾のスーザン・ボイルと呼ばれ、オーディション番組をきっかけにブレイクした超人的な歌声の持ち主。

彼は地声が非常に高く、女性の曲を得意としているようで、番組ではホイットニー・ニューストンであまりにも有名になった『I Will Always Love You』と、宇多田ヒカルの『First Love』の2曲を披露していました

いやぁ、シビれましたよ。
僕はかつてポール・ポッツスーザン・ボイル、はたまた秋川雅史などをこき下ろしてきましたが、リン・ユーチュンは違います。
何が違うって、まず彼は耳が良いんでしょうね。『First Love』の日本語をとても綺麗に発音していました。もちろん英語も。そしてこの『First Love』という曲は、宇多田の個性が突出していて、フレージングを真似しようにも真似できない難曲なんです。何人かのカバーを聴いたことがあるけれど、曲の良さを引き出している人は誰一人いません。最近ではJUJUが頑張ったけれど、彼女でも合格点はあげられない。
ところが、リン・ユーチュンは見事に『First Love』の美点を理解して歌っていました。だいたいこの選曲が末恐ろしいですよね。
秋川雅史にはなくて、リン・ユーチュンにあるもの。それは“歌心”です。音楽のいちばんの美点を捉え体現する能力です。これがないと、人の心は(僕の心は?)揺さぶれないのです。

僕は大変素晴らしいと思ったけれど、どうだろう。ビジュアルは手の施しようが少しはあると思うし、果たして台湾から世界に羽ばたけるかな。

 

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