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2010-10-07 (Thu)

世の中はそれで成り立っている

営団地下鉄千代田線で通勤をしているのですが、ほぼ毎朝大手町から湯島の間で目にする中年の男性がいます。その人は大きなリュックサックを背負い、車両を前から後ろ、もしくは後ろから前へと渡り歩いているんです。下りからそのまま上りの電車に乗り換えたり、時にはゴミ箱を覗いたりもしています。
おそらく網棚の上に乗っている雑誌などを収集しているんですよね。
朝だけかと思ったら、こないだは夕方の帰る時間にも朝と同じ格好をして湯島駅にいました。

この人はこれで収入を得ていて、集めた雑誌を露店で安く売る人たちがいて、それを買い求めるサラリーマンがいる。網棚に置いた人だって「誰かに持って行ってもらえれば」と思って置いてるんだろう。鉄道会社にしても網棚に置きっぱにされるより持って行ってもらったほうが良いって思ってるかも知れない。だから良いんです。世の中はそれで成り立っている。

ただなぁ・・・。何となく朝からその人を見ると嫌な気持ちになるんですよね。
こういう類のことをする人たちがいないと、社会が成り立たないと頭ではわかっていても、じゃあ自分はやっぱりやりたくない。
たぶん、何も悪いことはしていないし、誰にも迷惑は掛けてない(ひょっとしたら乗車運賃は正規に払っていないかも知れないけど)。
だけど、どこか正しくない気がするんです。また、その人の網棚を見渡す目つきが、どうしても真っ当なことをしている人の目つきとは思えなくて。

何の建設的な意見もなくて情けないですが、つまりは“それでも世界は回ってる”ってことです。

 

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