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仕事終わりにいつものようにS.Kくんを飲みに誘って、一日の疲れを癒しました。

飲んでる席では、極力仕事の話はしません。かと言って、趣味の話をしようにも、お互いに趣味が違えばあまり会話は弾まない。会話術の上手な人は、いかに相手の趣味に話を合わせられるか、興味を持っていると思わせるかだと思うんです。けれど話を合わせるとなると、多少なりとも知識がないと難しい。

今宵S.Kくんは「サルソウルが大好き」と言い出しました。
映画の話をしていたら、予想外に《ドリームガールズ》に食い付いてきたので、理由を聞いてみると、'70〜'80年代のソウル・ミュージックが好きだと言うのです。僕もシュープリームスを聴いたりしていたことがあるので、「モータウン・サウンドとか？」と軽く知ったように切り出したら、出てくる、出てくる、ブラックミュージックの蘊蓄が。僕がモータウンだとかフィリーソウルって言葉を知っていたのでOKと思ったのか、「この話をしても、誰もついてきてくれないんですよ」とか言いながら、ここぞとばかりに楽しそうに語り始めました。
そんな中でも“サルソウル”というレーベルの音楽が好きなんだとか。僕は“サルソウル”という言葉を初めて耳にしたので、さすがにそこは話が合わせられなかったですけどね。語源は、推測どおりサルサ＋ソウルで、その後のディスコ・ミュージックの源流になるダンサブルなサウンドが魅力らしい。

そんなわけで、S.Kくんの趣味の話に軽く唖然とする夜でした。