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昨夜、BSでトニー賞を放送していました。毎年6月のこの時期に発表されます。
司会はロージー・オドネルとネイサン・レイン。トニー賞の超常連です。今年も舌好調でMCはすごく面白かったのだけれど、授賞式自体はと言うと、何だかパッとしなかった気がします。
授賞式中継の目玉は、舞台を観ていない人のためにノミネート作品のオイシイ場面をダイジェストで見せてくれるコーナー。ところが、候補作のラインナップのせいなのか、パフォーマンスもスピーチもいまひとつ興奮が伝わってこなかったんだよね。

今年の作品賞は《コンタクト》という3部構成のダンス・パフォーマンス。1シーンを披露していましたが、う〜ん、どうだろう？昨年の《フォッシー》もですが、日本での上演は難しいかもなぁ。芝居、音楽、踊り――この3つの要素が絡み合って、総合芸術としての豊かさが生まれる。そこがミュージカルの醍醐味というもの。《コンタクト》や《フォッシー》、《スウィング！》のようなひたすらダンスの魅力だけで押し切る作品は、日本ではまだ少し馴染まない気がするんですけどねぇ。

ひと頃に比べると、鳴り物入りの大作！みたいなのは出なくなってきましたが、トニー賞のこのシーズンだけはブロードウェイもミュージカルというジャンルも、根強く生き残っているんだなぁって思わせてくれます。
それにニューヨークだけでなく日本でも、このところちょっとしたブームでしょ？三谷幸喜の「オケピ！」や東宝の「エリザベート」なんか結構それなりに流行っているらしいじゃないですか。見慣れないと、最初は小っ恥ずかしいかも知れませんが、たまには劇場に出掛けるのも悪くないと思いますよ。きっと楽しいから。