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春の日は過ぎゆく

One Fine Spring Day / 봄날은 간다

2001 / 韓国、日本、香港
監督
허진호 (Hur Jin-Ho)
出演
유지태 (Yu Ji-Tae)
이영애 (Lee Young-Ae)
백성희 (Baek Sung-Hee)
박인환 (Park In-Hwan)
신신애 (Shin Sin-Ae)
백종학 (Baek Jong-Hak)

録音技師として働いているイ・サンウ(ユ・ジテ)は、ソウル郊外で父と叔母、それに痴呆症気味の祖母と暮らしている。仕事で訪れた江原道カンヌンで、地元ラジオ局のDJ兼プロデューサーとして働くハン・ウンス(イ・ヨンエ)と出会う。
二人はやがて愛し合うようなり、幸福な時間が流れるのだが――

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監督は《八月のクリスマス》のホ・ジノ。画と音が美しくて、五感を研ぎ澄まされるよう。今回も感情の起伏をじっくりと捉え、説明的な台詞を極力抑える演出だ。
僕は始まってすぐに、恋人たちは最後には別れるんだと感じてしまった。まあ、タイトルからしても大方の人がわかると思う。だから、そこまでの過程をどう見せてくれるかが、この映画のポイントとなった。

僕は自然、サンウの気持ちを追った。変わらぬ愛を信じ、ただ会いたいと、はるばる数百キロの道のりをやって来るのに、女のほうは気まぐれもいいところ。「死んだら同じお墓に入ろうか」などとプロポーズかと思わせるようなことを抜かしておいて、いざ親に会わせたいと言われると態度を急変。なんて女だ!と見ていて腹が立った。
でも、ウンスにも同情の余地はある。離婚経験のある彼女は、過去の失敗を引きずって、恋に臆病になっているのだ。その不安は彼にはわからない。いや、わかっていたのかも知れないが、若いサンウには障害ではないはずだった。

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また、痴呆のおばあちゃんが、浮気相手の元に去った亡きおじいちゃんの帰りを駅で待っている、というエピソード。変わらぬ愛を信じる者と裏切る者の構図が、映画にもう一つの影を落とす。

ただ正直、面白かったとは言い難い。ちょっとリアル過ぎるのだ。ものすごく身につまされはしたけれど、ここまでごく普通の恋愛を何の衒いもなく描かれると、エンターテインメントとしては疑問。しかも間が長くてテンポが悪いのもマイナスだった。

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