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2012-11-28 (Wed)

北風の僕は太陽に憧れている

職場での話。
斜向かいに座っている人が、苦手なんです。人間的に。
今までも職場でどうしても相容れない人たちがあまたいましたが、今回は苦手であることは極力表に出さないようにしています。まあ、バレているとは思いますが。

彼女に一度だけ仕事をお願いしたことがあって、わりと早く仕上がったので、僕にしては珍しくお世辞で「お仕事早いですね」って言ったんです。
「いえ、そんな。とんでもないです」とかって来ると思うじゃないですか。
なんと「そうなの。私、仕事早いの」って真顔で宣ったんですよ。もしかしたらジョークなのかも知れないけれど、僕、顔がこわばって、愛想笑いもできずただただ絶句。
しかも、それだけ自信満々に仕上げたはずの仕事は、作業が途中で終わっていて、結局自分で見直ししなきゃいけないっていう状態。それ以来、彼女には一切仕事はお願いしていません。

気位が高いらしく、誰かの仕事のミスを見つけると、鬼の首を取ったように「ここ、違うと思うんですけど」と書類を突き返します。
今日も50代後半の男性係長に頼まれ、何やら封詰めの作業をしていたんです。
すると、やって来ましたよ、彼女の出番が。「これ、中身が入っていないんですけど。ちゃんと数えてやったりしてます?」と、上から発言。
男性係長は「本当に? おかしいな。数えたんだけどな」と焦っている。
ところが、彼女が「入っていない」と言った中身が、何のことはない、机の上にありました。彼女が何かのはずみで出してしまったんでしょう。
「あ、すみません。ありました」だって。フザケんな。

でも、男性係長が素晴らしかったのが、そこで彼女を責めることなく「お願いしますよぉ」と笑いながら、肩を2、3回モミモミってしたんです。
気位高いその人の顔が、少し緩んだように見えました。
僕ならきっと、氷のように冷たい声で「よく確認してください」とか言っちゃうかも知れないな。そうしてますますその人との溝が深まっていくんだなぁって、ほんの小さなそのやりとりに、なんか考えさせられましたね
まあ、だからって肩モミモミはできないですけど。

 

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