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2000-10-11 (Wed)

生命の尊さ

「埼玉医大で女子高生が抗がん剤を大量に投与され死亡」という何とも痛ましい事故が起こりました。今年5年目の主治医が、薬の処方を読み違えて、週1回(per week)投与すべき抗がん剤を誤って1週間にわたって毎日(per day)投与したそうです。

新聞を見ると、毎日のように医療ミスの記事が載っています。
「幼児の指を誤って切断」「点滴を取り違えて投与」「人工呼吸器故障で死亡」
正直な話、医療ミスの報道が目立つようになってきた頃、医者や看護婦だって人間なんだから、間違いの1つや2つくらいあるさって思ってたんですよ。
でも、その考えは甘い!
人間の生命の尊さを考えれば、たとえ1つたりともミスを犯しちゃいけないんですよね。医師や看護婦という仕事は、誰にでもできるってもんではありません。何年もの時間を費やして大変な勉強をクリアし、至難な試験をパスしてはじめて就ける職業なんだから、誇りと責任を持って欲しいと思います。(これって、どんな職種にも言えることなんだけど)

だけど、医療現場というのは、もしかして僕たちが思っている以上に劣悪な労働環境なんじゃないですか? 夜勤などで肉体的にキツいのはもちろん、精神的にも常に張りつめているわけで、その苦労は相当なものと思われます。実際、僕の母親は看護婦ですが、看護婦の数が足りないとよく口にしているし、仕事から帰るといつもクタクタのようです。
病院だって資本主義社会ではビジネスなわけで、営利追求が最優先なのかも知れません(そう考えたくはないけど)。
けれど、そこは人間の生命に関わる仕事ですから、そこで働く人たちには、管理・教育の徹底は当然のこと、最高の労働環境を提供しなければならないし、その義務があると思うんです。
「安心して病院に掛かるためには何が大切か」を病院関係者、国、地方公共団体、そして患者の僕らも、もう一度見つめ直さなければいけませんね。

 

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